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[開催レポート] 第1回 CMSIシンポジウム

第1回 CMSI シンポジウムを開催

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「基礎科学の源流から物質機能とエネルギー変換を操る奔流へ」

日程:2010年9月30日
場所:東京大学鉄門記念講堂

 

CMSIプログラムの正式スタートを受けた第1回シンポには、CMSIの中核機関をはじめ、全国から産官学の関係者約170名が集まりました。
CMSI統括責任者の常行真司教授が、「次世代スパコンによって飛躍的に多くの成果が生まれるはず。
CMSIには物性、分子、材料の分野から多くの人が集まり、“More is different”でブレークスルーをめざしたい」とキックオフを宣言すると、会場には意欲あふれる拍手が起こりました。鉄系超伝導体材料研究の第一人者である細野秀雄・東工大教授は、「計算科学が結果を出してくれれば、実験家はそれに呼応するので、研究全体に拍車がかかる」と、CMSIへの期待を語り、科学ジャーナリストの尾関章・朝日新聞社編集委員からは、「科学技術政策の決定と支援には、科学と社会との対話が不可欠。科学の知が日本の文化の源にもなってきている」と、時代の流れを概観しつつ力強い声援をいただきました。

シンポジウム

後半では、新物質とエネルギーの創成をめざす主な研究課題が紹介されました。次世代半導体デバイスの量子シミュレーション、抗ウイルス剤開発に向けたウイルスの全原子計算、燃料電池やメタンハイドレ-ト、材料特性と内部組織の解明、さまざまな応用研究の「源流」となる物理と化学の基礎課題など、いずれもフロンティアを切り拓くことが期待されるテーマです。最後に、寺倉清之・北陸先端科学技術大学院大学教授が、「よくプロジェクトはスタートまでがドリームだというが、スタートしてからもドリームを抱き続けてほしい」と激励の言葉でシンポジウムを締めくくりました。