現在位置: ホーム torrent No.3 日本語版 [開催レポート] 計算分子科学拠点(TCCI)第2回研究会

[開催レポート] 計算分子科学拠点(TCCI)第2回研究会

●2011年8月11 ~ 12日 場所:計算科学研究機構

 

TCCIは、CMSIの分子科学拠点として、2011年2月に設立された組織です。 TCCIでは、本年2月に引き続いて、第2回目の全体シンポジウムとして研究会を開催しました。猛暑のなか、約100名の研究者が集り、「京」用プログラム開発の状況や研究の進捗についての発表が行われました。
来賓の挨拶では、「京」でしかできないことをやって成果を早期に出してほしいと期待が述べられました。招待講演は、重点課題の代表者と、「京」用のプログラム開発で先行する次世代ナノ統合プロジェクトの中核アプリ、そして理研AICSの関連する研究者により行われました。この中で、物性科学からは前園 涼・北陸先端科学技術大学院大学准教授が、材料科学からは小山敏幸・名古屋工業大学教授が講演されました。
また特別講演として、人工光合成の研究者で、JST(科学技術振興機構)さきがけ「光エネルギーと物質変換」の研究総括でもある井上晴夫・首都大学東京教授が、「人工光合成を目指して」と題して、人工で実現できる光合成の基礎過程がかなりわかってきていることを報告されました。
陰山 聡・神戸大学教授が行ったCAVE(多面立体視表示システム)見学ツアーには多くの人が参加し、CAVEへの関心の高さが窺われました。夕刻から開かれた懇親会にも半数以上が参加するという盛況ぶりで、ここでは平尾公彦機構長が、TCCIは必ず成果をあげてほしいと激励されました。
2日目の午後に行われたポスターセッションは、狭いラウンジでの開催となったものの、質疑応答・議論が活発に行われていました。

 

撮影:竹村 和浩 (東京大学)、 榮 慶丈(名古屋大学)